前回でも述べた通り、説得力があるかどうかはお客さん自身に委ねられています。お客さん自身が持ち合わせている価値観が重なったときにおこる現象でしかありません。残念ながら、わたしたち売り手側ではないのです。
のんのん、勘違いしちゃいけない
のんのん
それでは、わたしたちはお客さんが心変わりするまで待つしかないのでしょうか。
わたしは待つ、そのときが来るまで・・・
日が暮れてしまうぜ
さすがにできないでしょう。どういった文章をかいていけばいいのか。ひとつ考えがあります。
経験談を織り交ぜる
お客さんが「このひと、おもしろいかも」と興味を覚えてもらえるかは、書いた文章でしか判断できません。その中で、経験談を語ることは、価値観のすり合わせをするのにもってこいなわけです。
当然ですが、あなた自身の経験談を書いてください。他人のはなしばかりでは、おもしろいはなしをするひと止まり。あなた自身が何者かがわからないのはもったいない。
「でも、経験談といってもね・・・」
「そんな話せる内容でもないしな・・・」
ネタに困っているあなたに、織り交ぜるといい経験談を3つほど紹介します。
実用的な話を語る
タメになる話や活用できそうな話は、目を引きます。それに、お客さんも価値観が合うかどうか比べやすいのもあります。
キーワードは、発想の転換。
わたしが落とし物をしたときの話。
わたしが小学生だった時に、浦安市にある某ネズミ遊園地にお家族で行きました。
お気に入りの人形を入れたリュックを背負って、数々のアトラクションを夢中で楽しんでいました。
あるとき、父親から「リュックはどうした?」と聞かれました。「え?なんのこと?」と背中に手をやると、ない!すぐに思い出したのは、飛行船のアトラクションのところ!猛ダッシュで飛行船に向かい、係りのおねえさんに事情を話した。アトラクション終わりに探してもらうことに。
しばらくすると、見覚えのあるリュックが!手渡される瞬間に係りのお姉さんが語った言葉が印象的でした。
「お人形さんは、2回も旅に出かけて行ったんだね」
感動してしまった。大切なものをなくしたというのは、子供心でも重いもの。一日中ひきづっていしまうかもしれない。そんなかなしい出来事が一瞬で楽しい出来事に変わった。なによりも、瞬時におこなったお姉さんのプロ根性に今はただ尊敬するばかり。
なくしたリュックから人形へと視点をずらし、そこから夢のあるはなしに展開する。今思い出しても、しびれるテクニックでした。
ディ〇ニーマジック!
失敗談を語る
ひとは、いい話よりもわるい話のほうが好き。専門用語でネガティブ・バイアスという。ビジネス本でも、成り上がり本よりも、経営破綻・内部紛争・栄枯衰退のテーマのほうが売れる。いわば、ゴシップのほうが興味を引くのだ。
うわさ話はやめられん!
ここでひとつ、わたしの失敗談を。
電話確認を怠ったばかりにおこった話です。
不動産事業のお手伝いをしていました。私は内見の日程をすり合わせる作業の担当でした。わたしは、大家さん側・案内人側(外部)・お客さん(予約者)とそれぞれと予約に関して電話をしました。
ある日、案内人(外部)からキャンセルのはなしがありました。どうやら大家さん側から予約した日時では都合が合わないとの話があったとのこと。わたしは深く考えずに、「大家さんがそういったんだ」と勝手に納得しました。
ところが後日、当初の予約日に大家さん側から電話が。当日のお客さんがお見えにならないとの報告。
頭の中は大混乱。「キャンセルはどこへ?」
案内人側にすぐに確認。案内人側は大家さんから話が来たの一点張り。埒があかない。
結局、大家さん側にお断りと謝罪をして、当日の内見をなしにしてもらいました。
原因はいうまでもありません。大家さん側に電話確認を怠ったことがすべてのはじまり。事実確認をする必要性を今一度痛感。以後、案内人は会社内部から出向くことに。
それでナレーターさんのその後は?
めでたくクビになりました(笑)
めでたくって・・・(戸惑い)
バカっぽい話を語る
ネガティブ過ぎない、ほどほどの話も、経験談としては有効です。
これはスーパーで働いてきたときのこと。
「のりはどこですか?」
初老のおじいさんにたずねられました。待ってましたと詳しい特徴も聞かずに、のりがある場所へ。自信をもって案内した売り場におじいさんは・・・戸惑っていました。
そうです。おじいさんが欲しかったのは貼り付ける接着のり。
対して、わたしが案内したのりは、おにぎりで使う食用のり。
謝り、急いで文具コーナーへ。
なお、おじいさんがほしかったのりは、液体のスティックのり。あいにく売り場にはなく、手ぶらでお帰りになりました。
おじいショック!
まとめ
お客さんが文章を読んで興味を持ってもらえるかは、あなた自身の経験談を基準にしてもらうのが一番です。
- 実用的な話
- 失敗談
- バカばなし
これら3つをぜひあなたが記す文章に織り交ぜてください。あなた自身の魅力とお客さんの価値観が重なったとき、本当の意味で、説得力がものをいいます。
これに関しては、実践あるのみ。ぜひ、お客さんのこころをつかむ挑戦を続けていってください。陰ながら応援しています。
経験談というより、失敗談だよね
失敗を糧に進んでいくんだから、結果オーライ!
何も学んでいないような・・・
それでは失礼!