「お客さんの声を聞いて、寄り添うべきだ」
「お客さんの価値観がなによりも大切だよね」
「お客さんあってこそ、わたしたちの存在理由なのさ」
実店舗のみならず、ネットビジネスにおいても、お客さんの声を聞くことの意義を強調する風潮をみかけます。
間違いではないのですが、それだけではダメなのです。
お客さんの声にただうなずいているだけでは、売り上げはおろか、あなた自身の尊厳すら危うくなってしまいます。

売り上げはともかく、なんで尊厳が関係あるの?
なんでも「ハイハイ」と受け答えると、「誰ふりかまわず答えているな」と低くみられるからだよ。

なんてこった・・・
だからこそ、お客さんの声にうなずきつつも、同時並行でおこなってほしいことがあります。
今回は、正しい対処法についてのおはなしです。

相槌だけでは尊厳がないのか
そんげんなことで・・・
おっと、そんだけのことで

主(あるじ)さんの尊厳は軽そうだ・・・
本来すべきこと
うなずきながら何をしていればいいのか。それは、
買いそうなお客さんの見極めである
「お客さんと対等な立場でわかりあいたい」と思うでしょうが、それはわたしたち側のエゴでしかありません。
肝心なのは、お客さんがどう感じているか。それをわたしたちがどうくみ取っていけるのか、その感覚を研ぎ澄ませていくのが使命ともいえます。
見極めることで、あるメリットがあります。
それこそ、お互い(お客さんとわたしたち)の時間の無駄使いを減らせることです。
だって、いらないのに、居座られてもジャマですものね。

訪問販売は、インターホン越しでお断りします
どんなお客さんがいいのか
それに説得して購入してもらうよりも、今すぐに用意してほしいお客さんを集めるのが、気が楽です(笑)。
「説得、説得、説得・・・」と迫ると、暑苦しいし、お互いに気が張りますからね。
言い換えれば、
お客さんに喜んでもらい=お客さんに尽くすという図式は、お客さん自身が「ほしい」という感情がなければ、成り立たないともいえます。
絞り込むのは不道徳?
ここでこんな疑問を持つかもしれません。
「来てくれたお客さんに失礼じゃないのか・・・?」
お客さんを絞り込むのは、大それたことなのか。
はっきり言わせてもらいます。
むしろ、八方美人でいるほうが危うい。なぜなら、だれも救えない。
「たすけて!」
「こっちを優先してくれ」
「今すぐ来てくれ」
救急隊が出動する現場を想像してみてください。誰しも自分が助かりたいと声をあげます。
でも、一度に対処することはできません。では見殺すのか?
そうではないはずです。
トリアージという言葉を聞いたことはありませんか。

トリアージ?
とりあーじ(とりあえず)、聞こうではないか
一般的には、災害時に治療や搬送の優先順位を決定することとされています。「救急搬送トリアージ」とは、平常時における個別の傷病者に対する緊急度・重症度を評価し、消防救急による搬送要否を含め、評価結果に応じた搬送体制を提供することを意味します。
東京消防庁 救急搬送トリアージについて より
たとえ救急の現場だとしても、誰を真っ先に助けるのかの順序立ては行わなければなりません。
ここで戸惑っていては、誰も助けることは叶いません。

正義の味方のつらいところ・・・
ネットビジネスと救急の現場を比較するのは、やぶさかかもしれません。
わたしがここで言いたいことは、優先順位をはっきりしないかぎり、目的は達成できないということです。
むすびに
お客さんの声にうなずくだけではダメ。その真意は、
- お客さんの見極め
- 説得よりも、買いたいお客さんの発見
- 目的のための順序立て
接客というと、「いい人でなければいけない」と思い込みがちですが、結局のところ、こき使われるだけでしかありません。
「お客さんを見定めるなんて・・・」と感じるかもしれません。
ですが、見極めなければ、御用聞きと機嫌取りだけの単純労働になってしまい、望んでいるお客さんとの対等な関係には程遠いのが現実です。

とほほ・・・
見たくない現実でしょうが、わたしたちも覚悟を決めましょう。
本当に自由で明るい未来を思い描いているのなら、時にして心を鬼にして挑むことが必要になってくることがあるのです。
こころやさしいあなたにはツライでしょうが、やっていきましょう。無駄なことで神経をすり減らさないでください。
わたしからお伝えできることは以上です。
よりより未来へと歩めるよう願っています。
追記
うなずきで思い出すのが、この曲。
元祖じゃないほう芸人(洋八さん、きよしさん、竜介さん)のうなずきトリオが歌う、その名もうなずきマーチ。
原曲は、ナイアガラマーチ。驚くのが、大瀧詠一さんによるプロデュースということ。なんでも、ふざけた曲をつくってみたかったというらしい。

これがどうライティングにつながるの?
いや、たんなる趣味だよ。

なんでやねん(怒)

そんな、あほな
よしなさいって!
どうも失礼しました・・・