お客さんの理想や正義を認めること。それは、ビジネスをするうえでの必須事項でもある。
お客さんには、なりたい姿や叶えたい夢がある。例えば、
- 会社と自宅の往復しかない生活から脱却したい
- やりたくない仕事で人生を終わらせたくない
- 一生使われるだけの存在になりたくない
- 不自由ない暮らしをしたい
- お金の心配のない生活をしたい
- 時間に追われずにおいしいものを食べ歩きたい
- 世話になった両親に温泉旅行へ招待したい
- かっこいいハイブリット車やロードバイクを手に入れたい
- 夜の街にでかけて、時間を忘れるような経験がしたい 等
理想や正義は、欲望として現れる。けっして悪いことだとは思えない。まだ見ぬ未来にむけて切り開こうとするちからになる。そうした強みがある。
一方で、こんな心配事が浮かぶ。お客さんの欲望を認め続けることは、お客さん自身をモンスターにしてしまわないか。
コピーライティングを学ぶものとして、どう肝に銘じるべきか。
どのような人生を歩んでもらうか~富の道と徳の道~
悩みや苦しみから逃れられるのであれば、逃れたい。だからこそ、人間は人生を変えたいと強く願う瞬間が訪れる。
単なる欲望の解放ならば、ケダモノと変わらない。ケダモノに落ちずに未来に向けて歩める方法をご存じだろうか。古くから知られていることなんだが・・・。
富への道
読んで字のごとく、お金。収入を増やしていくための心得、いわばお金持ちになるための道。
欲望のブレーキをかけずに進めていけば、手元には多額の収入が転がり込んでくる。
ただし、欲望にはキリがない。それが原因で人生を破滅に導くことだってある。
転落人生ってお金が絡むよね
徳への道
お金だけではなく、人間としてのこころ使いを養ってほしい。いわば徳を積む道。
得?
スーパーマーケットでのお値打ち品?
それだと損得勘定になってしまうよ・・・。相手の気持ちを思いやり、心遣いを学んでいくことのほうだからね。利他心ともいうね。
助け合うということ~相互扶助という考え~
徳への道が望ましいのはわかるが、どうすればいいのか。
ヒントになるのが、相手のこころに敏感になること。いわば、助け合いだ。
他の者に対して自分がその人と同じ状況のもとにあったら、してもらいたいと思うことをしなさい
相互扶助再論 ピョートル・クロポトキン 訳)大窪一志 p204
ちなみにピョートルを英語読みにすると、ピーター!
つまり、収入を増やしつつ(富への道)、倫理観を形作っていく(徳への道)ことが、お客さんの欲望を叶えつつモンスターになる心配を減らせる。それこそ、人の道でもある。
むすびに
- 理想や正義から発生する欲望は、未来を切り開くちからでもあるが、近道で破滅を招く
- 富への道と徳への道を知る
- 富を蓄えながら、徳を積む
- 相手の心に敏感であれ=助け合いの精神
人間なんて自分勝手な生き物だ!と決めかける人もいるが、ひとりで生きることができないのは明白。どのように社会で関わっていくべきか。ここで紹介したのは、ほんの一例でしかない。
お客さんの希望を叶えていくことが、私たちの使命でもあるが、邪な考えを紛れ込ませないようにするのも、大事な努め。
お客さんにとって、大事な人生だからこそ、間違った方向には進んでほしくない。願い続けた夢はつかんでほしいけれども、だからといって、悪には染まってほしくない。
人生を好転させるのも、破滅させるのも、あなたの心遣い次第にかかっている。
どうか忘れないで・・・。
満足できないのが人生・・・なのかい?
そうかもね。だからこそ、生きていくうちに欲望との付き合い方を学んでいくんだよ。覚えているかはともかく。
人間って不便だね