お客さんにむけて、あなたが伝えたい主張や想いをどう届けるのか。より際立たせるために、効果的な方法があります。
それが、引用です。
名のある哲学者や科学者などの専門家の言葉を活用させてもらいます。そうすると、これからはなしたいテーマに深みが増し、「なんか意味があるぞ」と思ってもらいやすい効果もあります。
特に見られるのが、洋画です。

もはや定番だね
以前、戦地での爆弾処理をテーマにした映画を視聴したときです。そのオープニングで、戦争とはどんなものかを端的に語った言葉があります。
戦争とは、ドラッグのようなものである。
映画「ハート・ロッカー」より
戦争がドラッグ・・・?
不思議な組み合わせに目を丸くしましたが、本編に入っていくにつれ、オープニングの言葉の意味も次第に飲み込んでいったわけです。
もしこれが、ただ単に本編で「戦争反対!」と唱えられても、響かなかったと思います。
使い何処によっては効果を発揮する引用ですが、注意すべきこともあります。コピーライティングで使うなら、どういった点で気をつけるべきか、今回おはなしします。

その前に、権威付けにかんぱ~い
・・・て、それは景気づけか

はなしの腰を折らないでください
多用することなかれ
どんなに効果的といっても、なんでもかんでも引用してしまうと、主張・強調したい事柄がみえなくなってしまいます。
それに、引用する言葉の人物も3人を超えると、やかましくなっていきます。

それだと、引用コレクションだもんね
多くても2人が目安です。なるべく、主張が近いものに揃えておきましょう。あまりに違いすぎると、お客さんは大パニックです。
先ほどの映画でいえば、戦争を語るものとして、
(前略)軍備拡張を促進する因由は、実に別にあるなり。他なし一種の狂熱のみ、虚誇の心のみ、好戦的愛国心のみ。
幸徳秋水 「帝国主義」より
あくまでも、主張したいことの裏付け・権威付けとしての引用ですので、多すぎないようにしてください。
己の考えを忘れるなかれ
「そうか、引用すればいいんだな」
そう捉えて、さっそくペンを振いたいところですが、ひとつ忘れないでほしいことがあります。
それは、あなた自身の考えを伝えることです。
「おや?さっき、テーマで語ったじゃない」
テーマは主張を押し出すための大義名分、または道具でしかありません。その道具を動かす熱、つまりあなたを突き動かす考えです。読み手が聞きたいのは、信条・理念・信念といったあなた自身の哲学です。
ここでは、どうしてこういった考えに至ったのか・至るまでの葛藤・奮闘・発見といった見つけるまでのおはなしを、赤裸々に語ってください。
いわば、あなた自身の成り立ち秘話をお客さんは待っています。
むすびに
文章に厚みをつけるなら、引用の権威付けは効果的だが注意点がある。その内訳は
- テーマとの掛け合わせで印象付けが可能
- だたし、多用は混乱のもと
- 主張の足並みはそろえて、多くても2人まで
- 引用で際立たせるのは、己の哲学
商品や作品を通して、語りたい・表現したいことを、お客さんに届けてあげてください。一番いいのは、お客さんの立場から、同じ哲学を持つ同志へと引き上げることかもしれません。
たんなるお客さんだと一回切りとなりさみしいものです。

一期一会という考えもあるけどね
やっぱりさみしいよ。だからこそ、
同志ならば、これからあなたが歩みたい人生のよき助けとなってくれるでしょう。
この記事が役に立ったのであれば幸いです。
それでは、よき出会いと旅路に祝福を!

成功を祈り、かんぱい!

主(あるじ)さんは飲みたいだけでしょ?